これほど何もしない夏休みもなかったので、何もしなかったことを日記に書いてみようと思ったら意外と書くことがあった。というブログです。
■休暇前夜
ツイッターで「今のコロナの症状はエアコンでやられたかな?程度の喉の痛みから始まる」という情報を見かけた。意識してしまうと本当に喉が痛くなってきてオレンジジュースがやけにしみる。熱も咳も何もなく、休暇直前に会社でやった抗原検査も陰性だったがひょっとしてこれがそうなのか?!疑い出すと際限がなく不安ばかりが募るため、気を紛らわそうとアマプラで劇場版ガンダム00を見たがそもそもどういう話だったかおぼろげである。グラハムさんは何回死んでいるのだろうか。
■休暇初日(8/10)
変な夢ばかり見て早朝に目が覚めた。万一陽性判定されたら高齢者がいる家に帰るわけにもゆかず、ウメ子や汝をいかんせんと暗澹たる気持ちで近所の内科へ出向くと
「喉風邪ですね。今年流行してるんですよ。のどは治りにくい場所なので腫れはすぐに引かないかもしれません」
本当にエアコンでやられていただけだった。なんだよーーーーもーーーーーーーー。いやひょっとするとコロナウィルスが喉元まで来てたけど3回受けたワクチンちゃんが守ってくれたのかもしれぬ。天官賜福!百無禁忌!現代医学ってすばらしい!!!処方してもらったかぜ薬とトラネキサム酸を飲んで家でゴロゴロし、せっかくなので中国語にチャレンジしてみるが声調でいきなりつまづく。動画の先生はきれいな声で「アー↑」と発声される。こちとら喉が腫れているせいもあり猫の喧嘩のようなだみ声しか出ない。「ア゛ー?!」と言ったらウメ子先生が瞳孔全開でこちらを見てきた。フィンランド語もスペイン語もローマ字をそのまま読むだけだったので中国語の発音の難しさに驚いた。
■休暇2日目(8/11)
前日病院の待合室の暇つぶしに持っていった中島敦著「李陵・山月記」がことのほか興味深く感じられたので引き続き読む。「山月記」の「その声は我が友、李徴ではないか?」を確認したくて買ったのだが「山月記」だけ読んでずいぶんと放置していたのであった。収録されている他の短編がとても良かった。特に「弟子」が良かった。師弟愛は尊い。
■休暇3日目(8/12)
掃除洗濯料理+昼寝であっという間に日が暮れるので休日は恐ろしい。病院で処方してもらった風邪薬を服用したらよけいに昼寝がはかどった。しかし川原泉先生の短編で夏の昼寝は最悪だ、という一文があったはずだとふと思い出して確認したら「ゲートボール殺人事件」に収録されている「Intolerance-あるいは暮林助教授の逆説」にあった。いわく
「夏の日の惰眠は最悪である。虚構と現実を巡る鎖が無限に上昇しつつ同時に下降し円環を成すがために最悪である」だった。この作品は「桃はエロティシズムの極致」というセリフも非常に印象深い。
ドラマ→原作ときたのでアニメの魔道祖師を履修することにした。「りぼん」「ちゃお」を思わせるキラキラした絵だったので少々面食らった。私が今まで親しんできた少女漫画といえば上述の川原泉先生の作品群、佐々木倫子先生の「動物のお医者さん」、岡田あ〜みん先生の「お父さんは心配症」「ルナティック雑技団」、さくらももこ先生の「ちびまる子ちゃん」であるためお人形のような大きな目+キラキラは私にはまぶしすぎるのだ。しかし「ルナティック雑技団」の絵は目が大きくキラキラしていたのでアニメ魔道祖師はルナティック雑技団に近いと言えるのかもしれぬ。藍湛が天湖森夜なら藍啓仁はマダムゆり子かと置き換えてみたが罰当たりも大概なのでこれ以上は止める。ちょっとずつ見て目を慣らそうと思う。
■休暇4日目(8/13)
毎週土曜日はドイツのハノーファーご出身のドイツ人の方が営むパン屋さんに行って焼きたてのパンを買うと決まっているのだ。この日も笑顔で「Guten Morgen!」と出迎えてくれて、帰りに「Auf Wiedersehen!」と見送ってくださった。お店に伺うと心が洗われるような心地になり、ドイツ語を勉強しなければならぬという思いに駆られるのだがドイツ語の単語は綴りが長く語彙も多くて家に着く頃には「ダンケ」「ビッテ」が関の山なのであった。
SPY×FAMILYのアーニャの絵日記を見ていたら「おうちでアニメざんまい」の日があった。夏休みはアニメをまとめて見るものなのだ。昔は「タッチ」など放送していたものだが令和の時代もあるのだろうか。そこでガンダム00のファーストシーズンを1話から見ることにした。
ところで「天官賜福」はガンダムである旨を作者様が仰っているらしい(※ツイッターで見ただけなので出典不明)謝憐が、花城がモビルスーツに搭乗するのだろうか。ニュータイプなのだろうか。そもそもガンダムとは―?アニメの謝憐の声が神谷浩史氏なので私には謝憐がティエリアに見え、今度は幸せになってほしい程度の万死に値するイメージしか湧いてこない。
ガンダム00は西暦の話なので現実とリンクしている部分が興味深い。資源をめぐって紛争が起こる。わかる。そこで紛争を止めるために最強の武力(ガンダム)を投入するという。え???それで紛争が解決できるのか????リアルタイムで見ていたはずだが1話からすっかり引き込まれてしまった。結局ファーストシーズンを見る限りでは「武力による戦争根絶」を掲げつつも個々人の因縁の対決に終始しており、紛争解決手段としてのガンダムには疑問が残ったが、登場人物達は非常に魅力的であったのでその旨をよしとする。ティエリアは放送から15年経っても色褪せず美しかった。「そうとも!万死に値する!」は永遠に保存しておきたいセリフである。25話でロックオンを「貴方」と呼ぶ様は最高すぎて悶絶した。
■休暇5日目(8/14)
前日ガンダム00を見るため丑の刻まで起きていたら完全に調子を崩す。ドンブラザーズを見届けたあと朦朧としながらタンスからあふれている衣料品を片付けた。まだ十分着られるが構想外となった服は慈善事業団体に寄付する手はずをとり、裾がほつれたズボンを裾上げテープで補強したら力尽きた。夜ふかしは若者に与えられた特殊能力なのである。
天官賜福→ガンダム00ときて急に神谷浩史ブームが来ているのでネットフリックスに勧められるがままに「夏目友人帳」を視聴した。1話完結のハートフルファンタジーだった。こんな良作を今の今まで見ないでいたなんてヴェーダもお怒りであろう。僕は私は状態である。
■休暇6日目(8/15)
BSプレミアムで「レッドクリフ前編」と「100分de名著・三国志」を視聴した。レッドクリフは孔明と周瑜の仲が良いので微笑ましい。横光三国志だと孔明と周瑜が自分の手のひらに「火」と書いて見せっこする場面がレッドクリフでは琴で合奏になっていたので非常に興奮した。男二人、琴の音で通じ合うなんて最高ではないか。こんな場面を見せておきながら、小喬とのエロスタイム、あれ要るの???曹操がこれでもかと悪役に仕立て上げられていて気の毒になったが、細かいことはさておきあっという間の2時間半だった。だいたい「陳情令」以降、琴と笛はポイントが高いのだ。周瑜と孔明の琴セッションで1億万点である。
そのあとの「100分de名著・三国志」で正史三国志を取り上げていたのが良かった。赤壁の戦いにおける有名なエピソードがだいたいフィクションだとばらしていて爆笑した。レッドクリフ後半を放送する前にそれを言うか。また、てっきり「正史三国志」も「だれがああしてこうして…」の物語形式だと思っていたら国別に分けた人物伝であることを知り、さっそくちくま学芸文庫の正史三国志・呉書の巻を注文した。1冊1650円もした。流石学芸文庫である。
3時間半ほどテレビに集中していたら急に片頭痛が始まった。「クッ、脳量子波が…!あの女か!」等ハレルヤアレルヤごっこを始めたくなったが若くないので頭痛薬を飲んで早めに就寝した。
■休暇7日目(8/16)
じつは会社の健康診断で要精密検査になったため近所の病院で検査を受けており、この日は検査結果を貰いに病院に行った。徒歩15分の距離なので本来はちょっとした散歩コースなのだが、朝からギラギラとよく晴れて気温は30度超、とても散歩という気分にならない。そこで陳情令のキャラソンを聴きながら歩いたところ、夢見心地で病院に着くことができた。特に藍忘機さん、いや王一博先生の歌い方は殺傷力があり耳元で聞くと気血がみなぎり五感を失い3拍あたりで死にそうになる。ちなみに再検査になったのは心電図だが検査結果は異常なしだった。
病院を出たらまさかの横殴りの大雨になっており、昼前に無事帰宅はできたものの家のBSアンテナの受信状態が瀕死となっていた。おかげさまで「レッドクリフ後編」は肝心なところで映像が切れてしまい、映像が復活した頃には赤壁は火の海となっており、さらにあと15分のところで完全に事切れてしまったのだった。無念だったが天候ばかりはどうにもならないということをレッドクリフは教えてくれたのだ。
放送が終了した時間に合わせて前日に注文した正史三国志が届いたので小躍りして読んだ。周瑜と魯粛は天才だった。本来赤壁の戦いに諸葛亮は影響をもたらさなかったことを知った。正史三国志7巻66ページ、「周瑜は、若いときから音楽に精通しており、爵(さかずき)が三度めぐったあとでも、演奏にまちがったり欠けたりすることがあると、周瑜は必ずそれを聞き分け、聞き分けると必ず演奏者のほうをふりかえった。」ああ周瑜も清心音の中に乱魄抄が混ざっていたら即座に指摘したんだろうな。ぬ、三国志と陳情令が混ざっており危険。
時間のあるうちにと友人に手紙を書きだしたら11枚になり、84円では届かない量になった。どうりでボールペンを持つ指が痛くなるはずである。LINEやメール、ツイッター等通信ツールを持っているのに、あえて手紙を書いて郵便で出すという行為はなかなか楽しいものであるのでよかったらお手紙ください。お返事100%です。
■休暇最終日(8/17)
郵便局に行って10円の切手を買って手紙を出し、クリーニング屋さんに寄って明日から着る服をもらったら今日のやることは完了だ…と思っていたらクリーニングが仕上がっていなかった。せっかくだから明日は日曜に裾上げテープで補強したズボンで出勤しようと思う。
終わり。

コメント
コメントを投稿